
ラミア
夜の森であった。
夜空はやや曇っていて、星は目立たず、時折雲の流れから顔を出す満月のみが、ほのかに地を照らしていた。
ぼくは歩いていた。
奉公先の薬屋の言いつけで、いくつかの品物を、とある山奥の村に届けた帰りだった。
本来なら、こんなに遅くなるはずはなかったのだが、途中ちょっと迷ってしまって、それでこんな時間になってしまった。
夜の森に潜むもの
風が吹き、ざわざわと木々が揺れた。
ぼくは背筋に、ぞくぞくするものを感じた。
風がやめば異様に静かだった。虫の声すらない。その静寂が、また不気味で、おそろしかった。
再び、ざわりと音がした。
今度は前方の茂みが揺れたのだ。ぼくはびくりとして立ちどまった。
なにかが、茂みの奥にはいるはずだった。―――やがてそれは顔を出し、ぼくは拍子抜けした。
子供―――女の子だ。たぶんぼくよりふたつみっつ下―――十歳程度だろう。長い金髪に紫色の目をした、人形のように美しい少女だ。
「そ、そんなところで―――」
なにをしているの、と訊こうとした瞬間、こんどこそ本物の戦慄が、ぼくをおそった。
女の子がにたりと、無邪気に、それでいて妖艶に笑み、舌なめずりをしたのだ。
あごまで届く、その長さと細さ―――蛇を思わせるそれは、人間のものではあり得なかった。
凍りついて、身動きすら取れなくなったぼくの背後に、そのとき、なにか巨大なものが出現した。
どこからともなく、音もなく這いよってきたそれは、すごい力でぼくを捕らえ、茂みの奥へと押し倒した。
「ああ」
と呻き、ぼくは目の前の妖異を見つめた。
さっきの女の子によく似た、金髪紫眼の、とても美しい女性。
上半身は裸体で、豊満な乳房はぼくの前で堂々あらわになっている。
ヒトであるなら、年の頃二十歳前後といったところだろうが、あてにはならない。
なぜならその下半身は蛇のそれで、綺麗なくちびるから伸びる舌も、また同様だった。
「かかさま」
そんな声とともに、さっきの女の子が、こちらにやってきた。
女の子も、衣類と呼べるものはまるで身につけておらず、膨らみのない平らな胸も、ピンク色のシミのような乳首も、そして蛇の下半身も、月光の下あらわになっていた。
ラミアだ、ラミアの親子だ―――。
恐ろしさのあまり、がくがくふるえだしたぼくに向かい、母ラミアが、右の人差し指を立ててみせた。
鋭く光る爪が一閃するや、ぼくの服は下着に至るまで―――そのくせ肌には傷ひとつつけず―――縦に裂け、はらりと左右に落ちてしまった。
「ふふ」
と母ラミアが笑い、子ラミアが舌なめずりした。ふたりとも、まっすぐにぼくのペニスを見つめている。
子ラミアの可憐な妖舌。幼き魔性の包茎舐め
「た、助け」
腰を抜かしたまま、必死に後退りしようとしたぼくのからだを、強い圧力が締めあげた。
母ラミアの蛇の下半身が、ぼくの上体に巻き付いたのである。
「あ……」
動けなくなったぼくの股間へ、母子のラミアは舌をちろちろ出しながら、顔を近づけさせていく。
「さ、いただきましょうか」
そういった母ラミアの舌が、ぼくの睾丸へと伸びた。
くすぐるように、小刻みに舐めまわされると、背筋を這うぞくぞくした感覚とともに、ぼくのペニスはみるみる膨張していった。
「皮、かむってる」
子ラミアが、完全に勃起したぼくのペニスを見ていった。
確かにぼくの性器の皮は、勃起しても完全には剥けない。亀頭の先端だけが、ちょっと顔をのぞかせるくらいだ。
母ラミアが、妖しく微笑んで教えた。
「これはね、こうすればいいのよ」
睾丸をくすぐっていた舌が、今度はペニスの幹へと巻きついた。
舌とは思えぬ力で、それはペニスの皮をぐっと下に引っ張り、ぼくの亀頭はすぐあらわになってしまった。
「ほら、お舐め」
母にうながされ、子ラミアが、ぼくの亀頭に顔を近づけた。
包茎のせいで、亀頭には白い恥垢がわずかに付着していたが、気にしたふうもなく、子ラミアは可憐なくちびるから細長い舌を取り出して、ぼくのペニスの先端を、ぺろぺろと舐めまわしはじめた。
「あ……ああ」
「おいしい……はむっ」
と、子ラミアがぼくのペニスを口に含んだ。
その舌は、口内にペニスをほおばってなお柔軟に動きまわり、ぼくの幹を、亀頭を、尿道口を、巧みに刺激した。
「あああ、あああ」
ぼくはあえぐしかなかった。
おそろしい魔物の餌食にされているのだという、恐怖感と嫌悪感。
一見は自分より年少の、とても美しい少女に愛撫されていることに対する、背徳感と興奮感。
様々な感情はぼくのなかで混沌とうごめいていたが、肉体だけは、たえまない性的快感に対する当然の反応を、子ラミアの口内へ示そうとしていた。
「あああ、出る、出る」
少女の口の中で、自分のものが跳ねまわるのを、ぼくは感じた。
精液が尿道を駆け抜ける瞬間は痛みさえおぼえたほどだった。
いままでに経験したことがないほどの勢いで、いままでに経験したことがないほど大量の精液が、子ラミアの口内へほとばしったが、子ラミアは一滴もこぼすことなく、ぼくの精液を受けとめ、ごくりと呑んだ。
「おいし……」
うっとりとした子ラミアの、そのくちびるに残ったわずかな精液を、母ラミアが舐めとった。そうしてうなだれたぼくのペニスに目をむけ、
「こんどはわたしがいただくわね」
そういった。
母ラミアの超絶口淫。むさぼりつくす濃厚フェラ
ぼくはなにもいえずにいた。
自室でひとりするときなどは、間を置かずに二度射精したこともあるが、さっきみたく大量に放出した直後に、再びペニスが勃起するとは思えなかった。
そのはずなのに―――母ラミアの妖艶な美貌と、豊かな乳房を見つめていると、ペニスがむくむく復活しだした。
「ふふ」
母ラミアの舌が伸び、ぼくのペニスに巻きついた。
母ラミアの口が、ちょっとした小動物なら丸呑みにできそうなほど大きく開かれ、ぼくの性器を根本まで、いや睾丸までまとめてくわえこんだ。
「ふぁっ、あああ―――!」
ぼくはあえいだ。
子ラミアのものより肉厚な母ラミアの舌は、ぼくのペニスや睾丸にからみつきながらも、じゅるじゅると這い滑るようにうごめき、しかもその舌先は、猛烈な激さで亀頭を舐めまわすのだった。
ぼくのペニスはたちまちにふくれあがり、まるで爆発するかのように、さっきに負けぬ量の精液を、母ラミアの口内に放っていた。
「はああ……! ああああああ……!」
「ふふ、さすが、若い子の精はおいしいわね」
あまりの快感と、二度にわたる大量射精により、ぼくのなかからは、恐怖する気力すら失われていった。
それを察したのか、母ラミアは、その蛇の下半身による束縛から、ぼくを解き放ってくれた。
「…………」
ぼくは呆然と、その場にすわりこんだ。そうしながら、夜空の月に向かって誇り高く乳首をたたせた、母ラミアの大きな乳房を見つめていた。
母ラミアが、妖艶に笑んだ。
「胸がいいのね。こっちばかり吸っても悪いわ、おいで」
妖女の巨乳を吸いながら、子ラミアからペニスを吸われる
ぼくはふらふらと立ちあがり、母ラミアの上半身へとしなだれかかった。
柔らかな乳房に顔をうずめ、乳首が目の前に来るや、ごく自然な気持ちでそれに吸いついた。
ちょっと生臭い―――しかし練乳のように甘い乳が、じんわりと、口の中へ入り込んできた。
夢中になって吸っていると、いつの間にか近づいてきていた子ラミアが、
「もっといる」
と、すでに勃起し直していたぼくの性器を口にくわえた。
舌とくちびるをもって母ラミアの乳の甘さを、ペニスをもって子ラミアの舌からもたらされる快感の甘さを―――同時に感じる時間は、しばらくつづいた。
やがて子ラミアが、激しく顔を振りはじめ、たまらなくなって射精するとともに、ぼくは母ラミアの乳房を強く吸った。
母ラミアの乳首からも、噴出するように、大量の乳が、ぼくの口内へ漏れ出した。
「はぁ、あ……」
口に収まりきらなかった乳を、くちびるから垂らしながら、ぼくは母ラミアの顔を見あげた。
愉快そうに、母ラミアが笑った。
「すっかり堕ちてしまったようね。なかなか気に入ったわ。特別に、こっちも許してあげる」
魔性との禁断の交わり
そういった母ラミアの、蛇の下半身の一部―――本当の人間であれば股間にあたるであろう位置―――へ、縦に亀裂が入り、ぱくりと口を開けた。
あらわになったピンク色のひだひだを見るまでもなく、それがラミアの女性器なのであろうとは見当がついた。
そこから漂う、ほのかな甘酸っぱい香りを嗅ぐが否や、すでに三度の射精を果たしたはずのペニスは、一番最初母ラミアに睾丸を舐められたときと同じ元気を取り戻した。
「わかるわよね。―――来なさい」
その言葉とともに、すでにとろけていた脳みそが沸騰した。
ぼくはなんの躊躇もなく、母ラミアの秘所へ自分の性器を突き込むべく腰を動かした。
母ラミアが、うまく位置を調整してくれたのかも知れない―――すんなりと、ぼくのペニスは魔物の膣内へと侵入した。
「ふあっ、ふああっ!」
悲鳴じみた声が、ぼくの口から出た。
母ラミアとつながるや否や、その内部で無数の、おそらくは触手的なものが、ペニスに絡みついてきたせいだった。
あまりの快感に、腰が抜けそうになりつつも、肉体は逆に、さらなる快感を求めて自動的に動いた。
獣のように、ぼくは腰を振った。
「そう、そうよ。もっと激しくしていいわ。上手よ、気持ちいい」
「はっ、はっ、はっ、はっ、はぁっ!?」
新しい、別の快感が、そのとき睾丸のあたりで発生した。
ぼくが母ラミアと交わりはじめたせいで、やることがなくなった子ラミアが、後ろからぼくの袋を舐めはじめたのだ。
その舌は徐々に上に上がり、やがて尻の穴に達した。
子ラミアの舌は、ぼくの肛門をぐりぐりえぐるように舐めた。
「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ、はあっ!」
前と後ろ、その両方から快感を与えられ、ぼくは狂ったように動きつづけた。
ペニスが、母ラミアの膣の中で、どんどん膨らんでいくのが、自分でもわかった。そして爆発のときがおとずれた。
「ああ、ああ、あああああああああ!!」
四度目―――でありながら、たぶんもっとも大量の精液が、ぼくのペニスの先端から、母ラミアの膣内へと放出された。
母ラミアも、肌を上気させ、潤んだ目をして、二~三度痙攣した。
ぬるりと―――太い粘液の糸を引きながら、ペニスが母ラミアの性器から抜け出て、ぼくはその場にへたり込んだ。
母ラミアが、ぼくをおもしろそうな目で見おろしていた。
「思った以上に、素敵な子ね。精を吸い尽くしたあとは、骨肉も食べちゃおうかと考えてたけど、気が変わった」
母ラミアの蛇体が、またぼくに巻きついた。
さきほどとは違う、窮屈さをぎりぎりで感じない、優しい束縛だった。
「飼ってあげるわ。場合によってはわたしの夫にして、この子の妹の父になってもらってもいいし、でなければそのうち、この子の夫にしてあげてもいい。もちろん、その両方でも」
音もなく、母ラミアは移動しはじめた。
彼女に束縛されているぼくも、むろん一緒だ。子ラミアはするすると母ラミアの蛇体に這い上がってくると、ぼくのそばまでやってきて、ペニスをまた口にくわえた。
「ああ……」
子ラミアの舌を感じ、再びペニスを勃起させながら、ぼくは思った。
ぼくはもう、人の世に戻ることはないのだろう。
もしなにか奇跡的な僥倖により、逃げ出すことができたとしても、ラミアよりもたらされる魔性の快楽を知ってしまった以上、まともな人生を送れるとは思えない。
だが、ラミアのなすがままにされる―――その運命を受けいれさえすれば、きっと毎日気持ちいい、幸せな日々が待ってる。
子ラミアにしゃぶりまわされ、ペニスの射精感が次第に高まっていく。
それを感じながら、ぼくはぼんやりと月をながめつづけた。