「わたしの考え、間違ってないと思うんだけどなあ。坊ちゃんって、意外と絶倫? それともこれもお年頃ってことなのか」

「レ、レーセェ、どうするの?」

 とフィレが情けない声をあげたとき、フォロがめずらしく緊張した面持ちでごくりと唾を呑んだ。

「あたしも、やってみる」

ロリメイドのおちんちんしゃぶり

「ええ!?」

 声をあげたのはフィレである。

「そんな、だめよ」

「興味、ある」

「いいんじゃないかな、何事も経験ではあるし」

 と、レーセが適当なことをいった。酒に酔ったように、その顔は赤くなっている。

「それじゃ……する」

 彼女なりにどきどきした様子で、フォロは手近にあった、さほど大きくないペニスに手を添えた。多少のためらいはあったのか、しばらく硬直したあと、引き寄せて、

「はむ」

 と口にくわえた。

「ん…あふ…んちゅ…んん…ちゅる…」

 フォロは年のわりには小柄で、顔立ちも幼く、ふたつ年少のパタントゥ伯爵よりも子供っぽく見えることもよくある。

 そんな少女が男性器を口にくわえている様は、あまりに禁忌的であり、かつ蠱惑的でもあり……フィレは両手で顔をおおいながらも、ついつい指の隙間から見てしまう。

「はう…はれ……れろれろ…」

 くわえているのが苦しくなったのか、フォロはペニスを口から出して、先端を舐めはじめた。

「ん…ここが……いいの? わかった」

 もちろんペニスが口をきくわけはないのだが、フェラチオしている本人の立場からすれば感じ取れるものがあるのかもしれない。

 フォロは舌先をとがらせて、亀頭裏の包皮の突っ張りを、つづいてペニスの尿道口を、小刻みに舐めまわしていった。

「れろれろ…れる……ふあっ!」

 ペニスが突然白濁液を吐き、びっくりして目を閉じたフォロの顔へ、髪へと、精液は降りそそいだ。

 射精がおわったあと、フィレは目を開き、顔についた精液を指にとっておそるおそる口に含み、

「はふぅ……」

 顔を赤くして嘆息した。

「消えないねえ」

 熱のある息を吐きながら、レーセが、いまだ中空に浮遊したままのペニスの群れを眺めていった。

「フィレは、どうする」

 唐突にそう訊かれ、フィレはびくりとした。

 目をとろんとさせ、赤い顔をし、レーセとフォロがこちらを見ていた。

「わわ、わたし? でも、でも」

 レーセが苦笑して、

「もちろん、繊細な問題ではあるし―――無理にとはいわないけどね。わたしたちはつづけるけど」

 フォロがまた別のペニスにふれ、

「伯爵のおちんちん、こんな感じなのかなぁ」

「さあ、どうだろうね。大きさはみんな違うし。でも形は一緒だね」

「ミ、ミツレ様の―――

 ごくりと、フィレののどが鳴った。また、レーセとフォロが彼女を見た。

「どうする?」

「や、やってみます」

 硬い表情でうなずき、フィレは周囲のペニスを見まわした。

フィレのフェラチオ初体験

 あまり大きなペニスは怖いけれども、レーセやフォロがフェラチオしたものより小さなペニスを選ぶのは、年長者としてのプライドが許さないような気もした。

 意を決して、最初レーセが射精させたものよりちょっとだけ大きい―――ような気がするペニスへと、フィレはおそるおそる手を伸ばした。

「あつい―――

 そうつぶやきながらも、ペニスの感触は手のひらに吸いつくようで、フィレは包み込むように、陰茎を握りしめていた。

 そうしてゆっくり、二~三度しごいて目をつぶり、

「はふ―――

 男性器の先端部分を口にくわえた。

「は…んちゅ…れろ…んん……」

 夢のペニスは意外に甘く、異性の性器をくわえているという抵抗感は、案外にすぐ消えた。

 鉄の棒でも入っているかのように堅いのに、舌から感じられる表面の感触は、弾力的ながらも柔らかくすべすべしていて、とても魅力的に感じられた。

「れろ、れろ…ちゅる…れろれろ」

 レーセとフォロの、さっきの会話を思い出す。

 このペニスは、いま夢の世界にいるのであろうパタントゥ伯爵のペニスの、具現であるのかもしれない。

 少なくとも、伯爵となんらかのかたちでつながりあった、性欲の現れではあるだろう。そう考えると、フィレのなかに、ある種の異様な興奮感がわきあがってきた。

「は…えろ…れろ…くちゅ、ぢゅる」

 吸いながら、舌をからめるように舐めまわす。口に入れているのがきつくなってくると、いったん外に出してあげて、幹へと頬ずりするように舌を這わせる。

「はふ…はる…れる…ミツレ…さま」

 パタントゥ伯爵のことを、異性として考えたことは、フィレにはかつてなかった。

 弟のような存在でもあり、守るべき非保護者でもあり、将来的には敬愛する主人となるであろうが、いまのところ、六歳年下の彼を男性としてみることはあり得ぬはずであった。少なくとも、そのつもりだった。

 それなのに、フィレのなかの興奮感はとどまることを知らず、彼女はペニスを根本までくわえ、じゅぶじゅぶと派手な音を立てながらしゃぶりたてた。

レーセとフォロも、再びベニスを求めだし……

「うわ、フィレ、すご」

 と、レーセが感心した声をあげた。

 フォロは、さっきフェラしたものよりはだいぶん大きなペニスを引き寄せ、撫でまわしながら、

「あたし、もっかい、やる」

 口を大きく開け、亀頭部分をくわえ込んだ。

「そうね。じゃ、わたしは」

 レーセは周囲のペニスを見まわし、にっと笑った。適当な一本を引き寄せ口元に招き、それから両手で別のペニス二本を握りしめ、

「三本まとめて、相手してあげる」

 両手のペニスをしごきながら、最初眼前にひきよせたモノへとしゃぶりついた。

「んん…ふあ…れりぅ…ちゅぷ…」

「うん、はふ…はむ、はむ、はむ」

「ん、ん、…ちゅぶ、ちゅぶ、ちゅぶ」

 三人の少女は、まるで麻薬に酔ったかのような熱心さで、夢のペニスへの奉仕をつづけた。

 やがてフィレがしゃぶっていたペニスが、熱くも甘い蜜のような精液を吐き出し、あまりの量と勢いにくわえていられなくなったフィレの顔と髪と、服とを染めた。

 フォロはペニスを垂直に立たせ、一生懸命に裏筋を舐めていたが、そのペニスもまた噴水のように射精して、精液の白い雨を少女へと降らせた。

 レーセが手と口をもって、一緒に愛撫していた三本のペニスも、ほぼ同時に射精し、もとより精液で汚れていた少女の全身を、よりどろどろにした。

「はぁ、はぁ……はは」

「ん……うう」

「はあ、はあ、ああ、ああ……」

 自分の秘部が、濡れているのをフィレは感じた。

 それもちょっと湿ったという程度ではない、はっきりと、溢れるほどにだ。

 顔もほてり、もっともっとペニスがほしいと、体と心が求めている。夢のペニスないしその精液には、ある種の媚薬的作用があったのであろうが、そんなことが推測できるような精神状態ではなくなっている。

「消え、ないね……」

 周囲のペニスの群れを眺めまわし、レーセがいった。瞳をとろけさせ、艶然とした笑みが、その口元にはある。

「近づいて、きてる?」

 フォロが、赤い顔をしてぽつりといった。彼女のいうとおり、三人のメイドを取り囲む無数のペニスは、じわじわと少女らに近づき、少しずつその包囲の輪を縮めている。

「ああ……」

 心臓が、高鳴っていく。それが恐怖によるものなのか、あるいは興奮によるものなのか、フィレには自分でもよくわからなかった。