
妖精あそび 4
「ああ、あああ」
期待によるものとも不安によるものとも―――自分でもわからぬ声をあげながら、リネは現れた者たちを見つめた。
無数の小さな妖精たち
茂みの向こうからふわふわと、宙を飛びながら現れたのは、妖精たちの群れだった。ほどんどは最初の三人より小さな妖精たちだったが、数え切れないほど多い。
「こんどはこの子たちもあわせ、みんなで楽しませてあげるわ」
と、紫毛の妖精がどこかサディスティックな笑みを浮かべた。
手のひらに乗れるような小さなサイズの妖精たちが、蜜に群がる虫のように、少年たちのペニスへと向かった。小さなからだをすりつけられ、小さな舌で舐められて、三人の男の子の男根はすぐに復活した。
クーロのペニスは、ほかのふたりより激しく、小さな妖精たちに攻められた。
「ああ、ああああ」
舌で舐め、からだ全体で愛撫しながら、小さな妖精たちは一生懸命、クーロの包皮を引きずり下ろそうとした。
「あう、うう」
快感のためか痛みのためか、顔をゆがめながらうなっていたクーロだったが、やがてその包皮は、小さな妖精たちによってぺろんと剥きおろされてしまった。
「あ、ああ…」
カリ首のまわりにべっとり恥垢を付着させたみずからの亀頭に、クーロはかなりのショックを受けたらしかった。内臓でも露出させてしまったかのように顔を青ざめさせたが、小さな妖精たちは構うことなく彼の亀頭に舌を這わせた。
赤毛の妖精が、クーロの髪をなでながらいった。
「だいじょーぶ。その子たち、子供の恥垢が好物なの。ちゃんときれいにしてくれるよ」
その言葉どおり、小さな妖精たちは夢中になって恥垢を舐めとり、あるいは鳥がえさをついばむように食らいつき、あるいは直接手ではぎっとって食べてしまった。すぐに、クーロのピンク色の亀頭は、リネやトトントのもの同様きれいに露出した。
赤毛の妖精が、淫靡に笑った。
「はい、これでおとなのおちんちんに一歩近づいたね。そのお礼に、この子たちに精液のませてあげて」
「ああ、うああ」
恥垢がなくなったあとも、小さな妖精たちは亀頭に対する愛撫をやめず、まもなくクーロは、その先端から精液を噴出させた。
白濁液は一度真上へ噴きあがり、それから雨のように、小さな妖精たちへ降りそそいだ。
妖精たちは落ちてきた精液を手ですくってのみ、あるいは真上へ口を開け直接に受けた。
ペニスに群がる妖精たち
仲間たちがクーロの精液を、恍惚と、あるいは単純にうまそうに呑むのを見て、トトントとリネに群がっていた妖精たちも、激しくペニスを攻めはじめた。
「ああ、はあああ!」
トトントのペニスには十数の小さな妖精がいっせいにからみつき、まるで一種の蟻塚のような様相を呈した。
そうしながらも、肉も舌も、うごめくようにペニスを刺激し、さほどの時間を要さずトトントは射精した。
小さな妖精たちがからみあってできた蟻塚のあちこちからは、白い液がとろとろとあふれた。
リネは四つん這いになって、小さな妖精たちに攻められていた。
ペニスそのものには三匹の妖精が抱きついて舌を這わせ、睾丸もまたべつの三匹の妖精によって舐めまわされた。
「あ、ああ、ああ」
さらには尻の穴も、四~五匹の妖精によって舐められてはたまるはずもなく、リネはすぐに先端から白濁液を放出した。
待ち構えていたほかの小さな妖精たちが、さっと飛びだしてきて、射精されたリネの精液を全身で受けた。
相手を入れ替えて乱交続行
「じゃ、あらためて―――わたしたちも加わろっか」
と、紫毛の妖精がいった。
緑毛の妖精はクーロに目をとめ、
「じゃ、わたしはあの子。剥けたばっかりだけど、もうちょっと筆おろししてあげなくちゃ」
四つん這いになり、クーロへと尻を向けた。
「おいでなさい。こんどは自分で動くのよ」
うながされ、クーロはふらふらと立ちあがり緑毛の妖精へと向かい、妖精の尻をつかむと、すぐに突き込んだ。
「わあ、わあ、あああ」
叫びながら腰を動かした。
「あ、あ、そう、そう」
そういいながらも、緑毛の妖精はリネを見ていた。
「あなたも、来て。しゃぶってあげる」
誘いにあらがうような意志力などもはやなく、リネは緑毛の妖精のもとまで行くと、その頭を抱え、ペニスを口へと突っ込んで、セックスのとき同様みずから腰を動かした。
「じゃ、あたしは、この子のお尻を舐めてあげよっかな」
赤毛の妖精が、微笑しながら、リネの尻に顔を埋めた。四つん這いになって、お尻をフリフリと動かすものだから、それに誘惑されたトトントが、彼女の尻をつかみ、ペニスをヴァギナへ突き込んだ。
「ああ、あん、あん」
と赤毛の妖精は声をあげた。
紫毛の妖精が、くちびるをとがらせた。
「なによ、わたしは相手がいないじゃない。おわったらちゃんとかわってよね。おしりとおまんこと、両方入れてもらうんだから」
そういってトトントの睾丸を、うしろから舐めはじめた。
小さな妖精たちも、じっとしていたわけではなかった。彼女らは蜜を求める蝶のように少年たちへ群がり、睾丸を、尻を、乳首を、脇を、全身のあらゆるところを舐めまわした。それらの小さな舌使いは、少年たちの性感をより高め、彼らはこれまで以上の量の精液を、妖精たちのなかへ放出していった。
きっと明日も……
夕暮れの空が、もうじき暗くなろうとしていた。
相手を変え体位を変え、ひたすら妖精たちと交わりつづけた三人の男の子は、森の中、力なく地面に横になっていた。
妖精たちの姿はない。しかし声は聞こえた。
「さすがにきょうはここまでね。楽しかったわ」
「また、一緒に遊びましょうね」
「今度はほかの友達も連れてきてね。あたしたちも、他の子に声かけとくから。次はきょう以上に気持ちよくしてあげる」
そうして、気配も遠ざかっていった。
リネは呆然と、すでに夜に侵されつつある夕焼け空をながめていた。
数え切れないほど射精したペニスは、じんじんと痛んでいた。
こんなのもうこりごりだ、という気持ちもあった。
だが同時に、たぶん明日の朝になれば、またこの「妖精あそび」をしたくてたまらなくなっているのだろうこともわかっていた。
「…………」
たぶん、さっき妖精たちがいったとおりになるだろう。あすの放課後にも、自分たちはここで「妖精あそび」をするだろう。妖精たちの要望どおり、ほかの友達も連れてきて、さんざんに乱交し、ひょっとしたら自分たちはおかしくなってしまうかもしれないが、それでも妖精たちの魅力にはあらがえないのだろう―――。
そんなふうなことを考えながら、リネは空に見えだした星を、虚ろな瞳でながめつづけた。