
天使ルピルの癒やしのお仕事 2
昼過ぎ、ルピルは出発した。
ルピル同様、始めて地上へ派遣される少年天使、少女天使たちは、みな大なり小なり緊張した面持ちで、雲より飛び立っていった。
ルピルは翼を羽ばたかせ、西の方へ向かった。持たされた巻物―――指令書によれば、ハパリという街に、癒やしをそそぐべき相手がいるとのことだった。
ハパリの街の少女
ハパリの街についたころには夜になっていた。煉瓦造りのとある家へと飛んでいき、二階の窓から中をのぞいた。
あかりの落とされた室内には、ひとりの女の子がいた。パジャマ姿で、ベッドに腰掛け、熊のぬいぐるみを抱きしめていた。
名前はリノ、年齢は10歳とのことだった。長い栗色の髪を三つ編みにした、とてもかわいらしい女の子だが、ちょっとやつれて見えた。
病を得ているのだ。いまはたいしたことはないが、このままでは数年の内に命を失うであろう。
ルピルは窓の外で考えた。彼自身にも、緊張はあった。
これからする類の行為を―――天使たちは案外気軽にするが、人間がそうではないことをルピルも知っていた。特に、リノのような子供が行うことはほとんどない。
指令は指令である。場合によっては、無理矢理にでも行うべきなのだが、それはできるだけ避けたかった。
そんなふうに思っていると、リノがこちらを見て、目を丸くした。
「だぁれ?」
か細い声でそう訊いた。
やむを得ず、ルピルは室内に侵入した。窓をすり抜けたのである。もとより天使は半分以上霊的な存在だが、一時的になら完全に霊体になることもできる。
「だぁれ?」
おびえるというよりは、単純に驚き、困惑した声のリノに、ルピルは名乗った。
「僕はルピル、天使だよ」
「てんしさま?」
リノはルピルの瞳をまっすぐに見つめた。
「あたしのこと、迎えに来たの?」
ルピルはどきりとした。
「違うよ」
「あたし、病気なの。パパやママはすぐよくなるっていうけど、嘘だって分かるの。もう死んじゃうから、天使様が迎えに来たんでしょう?」
淡々とした口調で、リノはいった。死というものが理解できていないのかも知れないが、自分の運命を諦観しているようにも見えた。
「違うよ」
そういって、ルピルはリノの側まで行った。
「僕は君を治してあげに来たんだ。僕は癒やしの天使なんだよ」
「治す? どうやって」
「それは、こう」
ルピルはリノの両肩をつかんだ。そうしてそっと、少女の体を押し倒した。
少女に愛撫し息吹きをそそぐ
「えっ?」
と声を出したリノの腕から熊のぬいぐるみが落ち、床へと転がった。
ルピルはリノの額に口づけし、そこに息を吹き込んだ。
「はぅ」
とリノが声を出した。少女の体から力が抜けた。
「なんだかあったかい」
そういったリノの唇に、ルピルは自身の唇を重ね、再び息を吹き込んだ。
「んんっ……」
リノが声に、甘いものが混じり始めた。少女の頬は上気し、体温は上がり始めた。
キスをしたまま、ルピルはリノの服を脱がせ始めた。パジャマの前のボタンを外し、腰を浮かせて下も剥ぎ取った。
唇と唇が離れた。少女の顔はすっかり赤くなっていた。
「ぽかぽかするよ」
そういったリノのパジャマの上を脱がせ、上の下着もまた脱がせた。
「どうして裸にするの?」
「いまから悪いものを吸い出すんだ」
そう告げて、ルピルは少女の、わずかな膨らみもない胸へと顔を近づけた。
小さなピンク色のしみのような乳首に口づけ、吸った。
「んんっ!?」
リノが声をあげた。感じている声だ。その方が吸い出しやすい。ルピルは舌を使って少女の乳首を舐めた。
「ふあ、てんしさま」
吸った。
少しずつ、少女の中の「病の気」が乳首から流れ出てきた。ルピルはゆっくり、それを吸い込んでいった。
人間にとっては害のあるものでも、天使にとってはそれほどでもない。もちろん益のあるものでもないが、「病の気」は天使の内で聖性に包まれ、すぐに浄化されてしまう。
しばらく吸った後で、唇にしたのと同じように、聖性をおびた息吹を吹き込んだ。
その後は反対側の乳首に取りかかった。やはり舐め、愛撫し、吸い、息を吹き込む。
「てんしさま、気持ちいい」
恍惚とした声を出すリノの、続いてはへそへと唇を移す。同じようにする。舐め、吸い、吹き込む。
「ふああ、ふああああ」
幼いおまんこへ優しくクンニ
続いては、女性器に対してする必要があった。ルピルはリノのショーツに手をかけ、ゆっくり脱がせていった。
「あっ…」
リノが、とまどった声をあげた。
「ちょっとはずかしい」
「ごめんね。でも必要だから」
ショーツを脱がせ終わると、少女の両足首当たりを両手でつかんで、股を広げさせた。幼いヴァギナがあらわになった。
「はずかしいよ」
リノはもう一度いったが、抵抗しようとはしなかった。
リノの小さなクリトリスに、ルピルは口づけした。舌を伸ばし、それをつついた。
「ふぁ、あぁあ」
少女の秘所からは、それだけで蜜が溢れ始めた。
ルピルは舌を大きく出し、少女のヴァギナ全体を舐めていった。下から上へと、何度も舐めた。
「てんしさま、これなに? すごいよ、すごく気持ちいいよ」
答えず、ルピルは再びクリトリスにキスをした。強く吸った。
「ああ、あああ」
リノはそれで、軽くだが絶頂したらしかった。より多くの蜜が秘所から溢れた。
乳首やへそを吸ったのは、いってみれば前準備のようなものだった。病の気を吸い出すのは、ここからが本番だ。
ある程度吸って、息吹を吹き込んだ。聖性の息吹はリノの体内で病の気を絡め取る。それをまた吸いおこんで、また息吹を吹き込む。それを何度も繰り返した。
「あっ、ああっ、てん、天使様、あたし、へんだよ」
リノは何度も、幼い絶頂を繰り返した。
やがてルピルはリノの股間から顔を離した。病の気は完全に吸いきったが、まだやるべきことがあった。
可愛い舌で、おちんちんをチロチロ
病の気は吸い出した。しかしそのため、少女の中はいま「空」の部分が多くなっている。
そこに、新たな病の気や、悪霊などが侵入する危険性がある。それをふせぐために、その「空」の部分を、強い聖性で満たしておく必要があった。
ルピルはベッドにあがり、息を荒げているリノの前で膝立ちになって、白い衣の前を開いた。
ぎんぎんに勃起して上を向いたペニスが、少女の眼前にあらわになった。
このへんは、天使とはいえ人間の若い男の子と変わりない。いままでの行為で、ルピルも我慢できないほど興奮していた。
わずかに、リノは息を呑んだようだった。
「これ、おちんちん? 天使様の? でも、なんでこんなかたち?」
父親や親類などのものを見たことはあるのだろうが、勃起したそれを目にしたのは始めて―――そんな様子だった。
「これを、舐めて貰わないといけないんだけど、できる?」
もし拒否されたとしたら、イラマチオして無理矢理にでも聖液を呑ませねばならないのだが、一応訊いてみた。
リノはちょっと沈黙した後、上目遣いにルピルを見た。
「舐めたら、天使様も気持ちよくなる?」
「う、うん」
そういう問題ではないけれど、事実ではあるので正直にうなずいた。
リノはこくりと頷いた。
「わかった。してあげる。天使様もあたしのこと気持ちよくしてくれたから、おかえし」
そういって、ルピルの先端にそっとキスをした。
「ん…」
甘い声はルピルの唇から漏れた。ぞくぞくする気持ちよさが、背筋を這った。
リノは小さなかわいらしい舌を出し、包皮から露出した最先端部分―――ペニスの尿道付近のみを、ちろちろと舐め続けた。
やがて先走りの蜜が溢れてきた。それを舌で感じたリノが、目を丸くした。
「甘い……」
天使の体液は、人間にとって天の甘露だ。精液も、先走りも同じである。
「もっと舐めたい。舐めていいよね?」
「うん、できれば、口に含んで、しゃぶってみて」
「わかった」
うなずいて、リノは大胆に、ルピルのペニスを根元まで咥えた。
舌は大きく動き、まだ皮に包まれたままの天使の亀頭を愛撫した。
背筋を這う快感に、ルピルの体は実際にふるえた。
ロリ少女の貪るようなフェラ
―――き、気持ちいい!
その快楽は、ルピルにとって意外な驚きだった。
師であるリアシェルからフェラチオを受けたことはある。その師のもとでともに学んだ少女天使たちからも、ある種の練習台としてしゃぶられたことがある。
そこで得た快感とはまた別種の気持ちよさが、リノのフェラチオにはあった。
技術ということなら当然、天使たちの方が上だ。むしろリノのフェラには技術などといったものは存在しない。
そのかわりに、ある。なにが? あたたかな感じ? ぬめった感じ? とろとろしたような感じ?
けど、じゃあ天使たちのフェラにはそういう感じがないのかといえばそうではなく……だから言葉では表現しがたい。
―――なにこれ? 凄い…。
それは半霊たる天使とは違う生身の人間ゆえの“肉感”―――とでもいうべきもの。新米天使ルピルが始めて味わう快感であった。
少年天使の肩はふるえ、小さなペニスは少女の口の中ではち切れそうなほど膨張していた。
耐えられそうもない射精感が、陰茎の奥よりこみあげてきた。
「ん…んん…んちゅ、ぢゅっ…」
誰におそわったわけでもないというのに、いつの間にかリノは顔を激しく振っていた。
次第にペニスの皮は剥けていき、少年天使の亀頭は少女の口内であらわにされた。
リノの舌がその亀頭に絡みつき、限界が訪れた。
「…っ、出るっ!」
少年天使のペニスが跳ね、第一発目の精液が、少女の口の中へと放たれた。
ペニスを咥えたままのリノが、慌てた様子で両手を顎の下へと持ってきて、手のひらで器をつくった。
ルピルのペニスはリノの口内で何度ものたうち、そのたびに大量の精液を放出し続けた。
幼い少女の口内にはとても収まりきらず、唇の端から精液は溢れ、手のひらで作った器へとこぼれ落ちた。
ルピルの射精が終わった後、リノは喉を動かし、口内の精液をゆっくりと飲んだ。
それからペニスを口から出して、今度は手のひらにためた精液をすすった。再びペニスを口に咥え、尿道に残った精液を残らず吸い出した。
「ん…ちゅ……ちゅる……」
その後は舌を使い、ペニスに付着した精液を残らず舐めとった。
娼婦のようなその行為は、ほとんど本能的なものだ。自分を癒やす聖液を一滴も逃すまいとするが故の行為。
「はふぅ…」
ペニスを口からだし、熱い息を吐いたリノの頬は酒を飲んだように赤くなり、目はすっかり潤みとろけていた。
「すごいよ、天使様、おちんちんってすごい」
射精直後にお掃除フェラを受けて、萎える余地もないルピルのペニスを見つめながら、リノが感嘆した。
少年天使と少女の交わり
「いまの、また出る?」
「出るけど、こんどはこっち」
先程クンニしたときと同じように、ルピルはリノの両足首を持って、少女の秘所を再びあらわにさせた。
リノの小さな女性器は、さっき以上に蜜を出し、潤みきっていた。
「……入れるの?」
と、リノが訊いた。知識はなくとも察するところがあったらしい。
「天使様のおちんちんを、あたしのそこに」
「怖い?」
「ちょっと」
「大丈夫、痛くないから」
「…うん、天使様のこと信じる」
そういったリノに頷きを返し、ルピルは自分の体を霊体化させた。
この部屋に入ってきたときと同じように、ただし今度はペニスのみを、割合でいうなら九割方、霊の状態へと変化させた。
これなら、少女の体に負担をかけることも、処女膜を傷つけることもない。
幼いヴァギナに亀頭を接触させ、一呼吸置いたあと、一気に突き入れた。
「ふあ、ああああっ」
リノが高い声をあげた。
「なにこれ、すごい、すごいよ、気持ちいい」
痛みの負担も与えることはない、しかし快感は与える。
しかも、ルピルのペニスから少女の体内へと流れてゆく聖性は、少女の体を、心を、魂を癒やし、満たし、浄化し、祝福する。気持ちよくないはずがない。
―――うっ、いい!
一方快感を感じているのはルピルも同じだった。より肉感的な人間の膣は、やはり天使の膣とは異なる気持ちよさがあった。
腰を前後に動かし始める。一度動かし始めてしまうと、もう腰の動きが止まらない。
腰を振るたびに、少年天使の陰嚢は少女の臀部へと当たり、ぺちぺちと音を立てる。
激しく交わりながら、いつしか天使の少年と人間の少女は、互いの手を握り合っていた。右手は左手と、左手は右手と。
「てんしさま、あたし、あたし、もう」
なにが「もう」なのか、表現する言葉は持たないのだろうけど、リノがまもなく訪れる絶頂を告げた。
「う、うん、ぼくも」
ルピルは腰の動きを速くした。少女のあたたかい膣内とその粘液をペニス全体で感じながら、何度も何度も突いた。
「て、てんしさま、あああああぁっ!」
「うぅっ、出る!」
少年と少女は同時に身をのけぞらせた。ルピルのペニスはリノの膣内で激しくのたうち、大量の精液を、聖液を―――聖性の塊を注ぎ込んだ。
「ふあ、ああ、はあ、はあ」
「はあ、は、あ、大丈夫?」
とルピルは訊いた。
リノは潤んだ瞳で、微笑みを浮かべてこたえた。
「うん、すっごく気持ちよかった。またつながってる?」
「うん」
ルピルのペニスは、まだリノの中に入ったままだ。
「もうちょっとこのままでいたい」
「うん、わかった」
「キスして、てんしさま」
リノがそうねだってきたので、いうとおりにしてあげた。
唇を重ね合いながら、少年と少女はベッドの上で抱き合い続けた。
次の使命へ
とはいえずっとこうしているわけにもいかない。
しばらく抱き合ったあと、ルピルのほうから体を離した。
「あっ……」
名残惜しそうなリノの声を聞きながら、ペニスも抜いた。
少女の膣口から、精液と愛液の混じり合ったものがとろりと流れ出た。それ以外にも、ベッドのシーツ上には、ルピルの射精時、リノの中からあふれ出た精液が溜まりをつくっていた。
「あ、もったいない」
リノがそうって、シーツの上の白い液を、指ですくって舐めとった。
あらかた舐めおわると、ルピルのペニスが精液にまみれていることに気付き、何もいわぬまま顔を近づけてしゃぶり始めた。
「ん……んちゅ……くちゅ……」
ペニスがきれいになったときには、やはりルピルのものは立ち直っていた。リノは少年天使を上目遣いに見て、どこか淫靡な微笑みを浮かべた。
「おしゃぶり、もう一回するね」
熱心にフェラチオし、ルピルを三度目の射精に導いた。
去るときが来た。ルピルはリノに服を着せてやり、ベッドに寝かせ、クマのぬいぐるみを抱かせた。
「これでもうじき元気になれるよ」
「また会える?」
それにはこたえず、ルピルはリノの額に手を当てた。不思議な力が注がれ、リノは目を閉じて寝息を立て始めた。
これで今夜のことは、少女の記憶からは消える。なんとなく、不思議な夢を見たような、そんなほのかな感覚が残るのみだ。
「それじゃあね」
そういいのこし、ルピルは部屋を後にした。