洗面所へ行って、うがいだけして、シェピアはパウロンの部屋へ行った。

 ノックしてドアを開けるまえ、正直わずかな緊張感はあった。きょうはどんな要求をされるのだろうという、そんな緊張感だ。

読書好きのパウロン

 パウロンは机で本を読んでいた。こっちを見て「おねえちゃん」といい、ぱぁ、と顔を輝かせた。

 十三歳のパウロンは、弟たちのなかではもっとも美しい顔立ちをしていた。

 肩の辺りまで髪を伸ばしていることもあって、まるで女の子のようだった。

 肌も白く、それだけに頬をピンク色に染めているのがよくわかった。

「いいとこだった。ちょうど、新しいこと知ったんだ」

 どきりとしたシェピアのもとへ、パウロンが駆けよってきた。

 ズボンの前は、すでにテントを張っていた。

 シェピアの手を取り、部屋の中へと誘導して、さっきまで自分が座っていた椅子に着かせた。

「ちょ、新しいことって……」

 とまどい気味に、シェピアは訊いた。

 パウロンの部屋には、大きな本棚が幾つもあって、そこには多種多様な書物の数々が、びっしりとつまっていた。

 読書好きなパウロンは、おこづかいや、街の靴屋でのアルバイト代などのほとんどを本に費やし、図書館にもよく通っているようだが、それゆえいつもどこからか「余計」な知識を仕入れてくる。

「ちょっと待ってね」

 そういいながら、パウロンはカチャカチャとベルトを外し、ズボンを下着ごと脱いでしまった。

可憐な美少年の立派な巨根

 いつものことで慣れているはずなのに、シェピアはちょっと圧倒された気分になった。

 弟たちのなかでもっとも美しいパウロンは、同時に弟たちのなかでもっともペニスの大きな子でもあった。

 ぱんぱんに勃起したそれは、いまや子供の腕ほどの太さがある。

 思えば性的なことなどなにも知らぬ幼児のころから、他の子と比べ立派なおちんちんを有していたものだったが、最近になって、ますます成長してきている。

 顔立ちが可憐で、体つきが華奢なだけ、そのペニスのたくましさは、より極立って見えた。

 そんなものを慰めるため―――わたしになにをさせるつもりなのだろうと、どきどきしていたシェピアの前で、パウロンは突然、その場にへたり込んでしまった。

「へ?」

「足でして」

「あ、あし?」

 すっとんきょうな声を、シェピアはあげた。パウロンは頬を上気させながらも、きわめて真面目な様子で、

「足と、足の指でいじって欲しいんだ。手でするときと同じみたいに」

 シェピアはしばらく絶句して、それから訊ねた。

「そんな、足なんかでされて、本当に気持ちいいの? 手か口か、このあいだみたいに胸でしたほうが、よくない?」

 本当をいうと、パウロンの大きなペニスにフェラチオするのを、シェピアは少々苦手としているのであるが、それ以上に、足で手と同じように愛撫して、それで快感を与えることができるとは、彼女には思えないのだった。

「大丈夫、きょう読んだ本に書いてあったもの。これがいちばん気持ちいいっていうひともいるって。やり方はぼくがおしえるから、お願い」

「う、うん……」

「じゃ、まず、両方の足の裏で挟んで」

 いわれ、シェピアはおそるおそる、色白な足をあげ、両の足の裏を、巨根の両側面にふれされた。

戸惑いながら、初めての足コキ

「そうして、さすってみて」

「こう?」

 とまどいながら、シェピアはゆっくりと足を動かし、パウロンのいうとおりにしてやった。

 足の裏で、ペニスのかたさや、浮きだした青筋の感触を得るのは、実に不思議な感じだった。

「ああ、気持ちいい」

 驚くべきことに、パウロンのペニスからは、先走りの透明な液がにじみ出していた。うっとりとした顔で、

「おねえちゃん、パンツ見えてる」

「や、やだ」

 シェピアはあわてて、両手でガウンのまえをおさえた。そして同時に、自分はいまとてもはしたない―――というか間抜けなポーズを取っているのではないかと思い至り、真っ赤になった。

 足の動きも当然とまり、パウロンはしゅんとした顔になった。

「ごめん、見ないようにするから、つづけて」

 少女のような美少年にそんな態度を取られると、シェピアも弱く、

「う、うん……つぎはどうすればいいの?」

「こんどは、片方の足の親指と人差し指で、先っぽを挟んで」

「そ、そんなの無理だよ。そんなに指、広がらない」

「そっか。じゃ、親指使って、出てきた汁を、先っぽに塗ったくって」

「う、うん」

 シェピアはやはりおそるおそると、右足の親指でパウロンの亀頭の先―――その尿道口へとふれてやった。

 付着したカウパー液を、少しだけ足を振るわせながら、まずは亀頭の裏側へと塗り伸ばした。

 それから、こんどは左足の親指も使って、亀頭全体へと、粘液を伸ばしていった。

「ああ、いい」

 と、パウロンがあえいだ。

 足を動かせば動かすほど、ペニスの先からは透明な液が次々沸いてくるので、足での愛撫を助けるローションに、不自由することはなかった。

だんだん興奮してくるシェピア

 シェピアのくちびるに、無意識のうちに小さな笑みが浮きあがった。

 足ですることでも、快感を与えられていることに対する、一種の安堵感のようなものもあったが、それだけではない。

 足の指という、普段あまり精密に使うことのない器官を使って、このような作業を行うことが、単純におもしろいように思えてもきたが、それだけでもない。

 さきほど、自分が間抜けな姿になってしまっていることに羞恥したシェピアであったが、よく見てみれば、パウロンのいまの姿だって、十分すぎるほど間抜けである。

 床の上にへたり込んで、ペニスを足の指でいじりまわされ、それであえいでいるのだ。

 そんな美少年の醜態をながめていると、シェピアのうちに、なんともいえぬ、たぶん心理的な快感が、わきあがってきた。

「ほかには? なにかしたほうがいい?」

「しごいて、両足でしごいて」

「うん、わかった」

 うなずき、シェピアはまた最初のように、両方の足の裏で、パウロンのペニスを挟み込んだ。

 あふれつづけた先走りは巨根の幹にも達していたので、そのぬめりも利用して、さっきより大胆に、両足を上下に動かしはじめた。

「どう? いい?」

「うん、いい、いいよ、すごくいい」

 ―――へえ、そうなんだ。足なんかでいじくりまわされ、感じちゃってるんだ。馬鹿みたい。

 そんな心の声こそ口には出さなかったものの、シェピアの胸の中には、すでにはっきりとした興奮感があった。

 結構激しく足を動かしているから、たぶん、また下着が見えてしまっているだろうけど、気にしなかった。

「ああ、いく、出る」

「いけ、いっちゃえ!」

 シェピアが思わず、高い声を出してしまった次の瞬間、彼女の左足は勢いあまって下へとすべり、ペニス同様大きな玉袋を、ぐにりと踏んづけてしまった。

 興奮は、一瞬でさめた。いやさめたどころではなく、血の気が引いた。

 真っ青になって、「ご、ごめ」といいかけたとき、

「はふっ!」

 そんな声とともに、大量の白濁液が、パウロンのペニスから噴出した。

 呆然とするシェピアの足に、膝にも、精液はかかった。巨根はびくびくとふるえながら、中空へと射精しつづけ、五発放ったところでやっととまった。

 恍惚とした表情のパウロンへ、シェピアは声をかけた。

「あの……ごめん。大丈夫……だった?」

「うん、すごい気持ちよかった」

 嘘をいっている様子ではなかった。

「ありがとう、おねえちゃん。足、拭いてあげるね」

 そういってパウロンは、近くにあったティッシュ箱から、五枚程度を抜き取った。

 そうして、残った精を滴らせる自分のペニスはあとまわしに、シェピアの膝や、足や、足の指に着いた白い液体を、丁寧にぬぐいはじめた。